社員研修で中途入社の社員を対象にするときの注意点|社員研修ドットコム

社員研修で中途入社の社員を対象にするときの注意点についてご説明します。これから企業が成長していくためには、中途採用を増やすことが重要です。中途入社の社員に対しては、新卒入社の社員とは異なる研修をする必要があります。

社員研修で中途入社の社員を対象にするときの注意点

中途入社の社員

社員研修で中途入社の社員を対象にして研修を実施するときの注意点について、7項目に分けて詳しくご説明します。

社員研修を行う前に中途入社の社員の経験とスキルを把握する

社員研修で中途入社の社員を対象にする場合は、研修を行う前に、中途入社の社員の経験とスキルを把握する必要があります。その理由は、中途入社の社員は、一人ひとりが、これまでに様々な経験やスキルを持っているからです。

面接、アセスメント、過去の職務経歴書の確認などを基に、個別に中途社員の能力と知識を把握するようにします。その上で、集合研修であれば、研修対象となる中途入社の社員に共通する課題を最大公約数的に抽出して研修カリキュラムを組み立てます。

社員研修では中途入社の社員に個別対応する要素を取り入れる

社員研修で中途入社の社員を対象にする場合は、新卒の社員とは違って、多様なバックグラウンドを持っているので、集合研修で実施する場合でも、できる限り個別対応する要素を取り入れるようにします。

例えば、同じ中途社員でも、レベル別や特性別にグループを組ませて、各々のグループに適したテーマでグループディスカッションをさせる、個人別に目標設定をさせて、一人ずつ発表させてコメントするなどの手法が考えられます。

社員研修では中途入社の社員を企業文化に適応させる

新卒者は、いわば真っ新な状態で企業に入社してくるので、無理なく円滑に企業文化になじんでいきます。それに対して、中途入社の社員は、既に他企業で働いた経験があるために、別の企業文化が身についているはずです。

それゆえ、社員研修で中途入社の社員を対象にするときには、企業組織の歴史や価値観、ルール、コミュニケーションスタイルなどを重点的に教育して、企業組織に円滑に順応できるようにサポートします。

社員研修では中途入社の社員にシステムやプロセスを理解させる

社内プロセスとルール

中途入社の社員が入社していちばん戸惑うのが、新たな会社で築かれているシステムやプロセスがよくわからない点です。中途入社の社員が別のシステムやプロセスで育ってきている場合には、やり方の違いに苦労します。

そのために、中途入社の社員を対象とした社員研修では、新たなシステムやプロセスに順応できるように、企業内での慣例やツールの使い方などを重点的に教育して、業務にスムーズに参加できるようにサポートします。

社員研修では中途入社の社員にはチームビルディングを教える

新卒で入社した社員は、全員が同じスタートラインから始めるため、順応性が高く、チームへの一体感を築きやすいです。それに対して、中途で入社した社員は、バラバラに途中から参加するため、周囲との関係が築きにくいはずです。

それゆえ、中途入社の社員を対象とした社員研修では、チームビルディングやコミュニケーションのスキルを教育して、チームに円滑に溶け込んで、周囲と協力関係が築けるようにサポートします。

社員研修では中途入社の社員にキャリアプランを設計させる

中途入社の社員は、これまでの経験を踏まえた上で、それを活かしてさらなる成長をしてもらうために、社員研修においても、将来のキャリアプランの作成を支援して、成長や挑戦の機会を提供するようにします。

中途入社の社員に対して、企業の評価基準を明示することにより、個人の目標を尊重しながら、それを会社の目標と一致させるようにすることが大切です。このようなベクトル合わせをすることが、社員研修の重要な役割となります。

社員研修の終了後には中途入社の社員のフォローアップをする

中途入社の社員は、経験を持っているために、研修で学んだ学習内容をスピーディーに実行できる場合もありますし、またその逆に、新しい環境に馴染むのに苦労して、実行するまでに時間を要する場合もあります。

それゆえ、社員研修が終了した後に、中途入社の社員を個別にフォローアップして、カウンセリングやメンタリングを通じて、個々の社員の実行ペースに応じた適切なサポートを提供することが大切です。

まとめ

今回は、社員研修で中途入社の社員を対象にするときに注意すべき点について、新入社員を対象とした社員研修と比較しながら解説しました。

中途入社の社員は、新入社員とは違って、個々に異なる経験があり、異なる知識やスキルを持っています。したがって、集合研修で研修を実施する場合には、個々で異なる部分にどう対応するかが重要な課題です。

それゆえ、共通で企業文化や社内ルールを教える時間、レベル別や特性別にグループを組んで討議させる時間、個別にキャリアプランを設計させて発表させたりする時間を、上手に組み合わせて研修カリキュラムを組むことが重要です。

中途社員は、個別の明確なキャリアプランを持って入社してきてると思われますので、個別の目標と会社の目標のベクトル合わせをして、新たな会社で自己実現ができるように、方向性を示せる社員研修にすることが望まれます。

社員研修とは
社員研修とは?様々な観点から簡単にわかりやすく解説|社員研修ドットコム

社員研修とは?どんな意義があるのでしょうか?何のためにやるのでしょうか?どのように実施すれば効果があがるのでしょうか?ここでは、様々な観点から社員研修について簡単にわかりやすく解説していきたいと思いま ...

続きを見る