社員研修で法律研修を実施するときの研修内容|社員研修ドットコム

社員研修で法律研修を実施するときの研修内容についてご説明します。企業経営においてコンプライアンスは最優先の非常に重要なテーマです。取締役から一般社員まで、全員が企業に関連する法律の基礎を学んでおくことが大切です。

社員研修で法律研修を実施するときの研修内容

法律研修

社員研修で法律をテーマに研修を実施するときの研修内容について、7項目に分けて詳しくご説明します。

社員研修でコンプライアンスの重要性を教える

社員研修では、コンプライアンスの重要性を教えます。コンプライアンスとは、企業が法令や規則を遵守し、倫理的なビジネスを行うための重要な要素です。コンプライアンスプログラムの構築やリスク評価・監査の手法を学びます。

コンプライアンスは全社員に必要ですが、特に、取締役は企業経営に携わるため、会社の設立・運営・解散などに関する会社法、内部統制に関する法律、労働法、税法、証券取引法などについて、熟知しておかなければなりません。

社員研修で労働法や労使関係の基礎について教える

社員研修では、労働法や労使関係の基礎について教えます。これには、労働者の権利や雇用契約の内容、労働時間、残業に関する規制、給与や福利厚生、労働組合との関係などが含まれます。会社は社員で構成されるので、労働関係の法律はとても重要です。

労働者の健康と安全を保護するためには、労働環境に配慮することが不可欠です。職場内のリスクアセスメントや予防措置、事故発生時の対応策などについても学びます。労働環境の整備が法律に違反していないかチェックすることが大切です。

社員研修で商法と民法について教えます

社員研修では、商法と民法について教えます。両者の違いをひとことで言えば、商法は企業を中心とする社会関係を規律する法律であるのに対して、民法は社会生活や経済生活一般を広く規律する法律である点です。商法だけでなく、民法も企業運営に密接に関係します。

商法は企業経営において関連する様々な法律を含んでいます。例えば、契約の成立要件や法的な拘束力、代理権の講師、取引条件の遵守などです。また、不正取引や汚職対策に関する法規制と企業の倫理規範の整備方法についても理解を深めます。

社員研修で独占禁止法や競合禁止について教えます

独占禁止法

社員研修では、独占禁止法や競合禁止について教えます。独占禁止法の目的は、公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることです。絶対に、これに違反してはいけません。特に、大企業は要注意です。

また、競合禁止契約や営業秘密の保護は、企業の知的財産を守るために重要な要素です。契約の有効性や競合禁止範囲、営業秘密の定義と保護に関する法律を学びます。ヘッドハンティングや転職が増えている時代ですので、よく学んでおく必要があります。

社員研修で個人情報保護とセキュリティ対策について教える

社員研修では、個人情報保護とセキュリティ対策について教えます。社員や顧客の個人情報の保護は、法的に義務づけられています。それゆえ、個人情報の取り扱いにおける法令を遵守しなければなりません。末端の社員にまで徹底しておく必要があります。

個人情報の漏洩を防止するためのセキュリティ対策を学び、不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑える方法についての知識を深めたり、スキルを高めたりすることが必要です。もし個人情報が外部に漏洩することがあると、企業は大きなリスクに晒されます。

社員研修で税法や企業会計原則について教える

社員研修では、税法や企業会計原則について教えます。企業は、税法と企業会計原則に基づいて経営を行う必要があります。それゆえ、税法の基本概念や法人税、消費税などに関する知識について学んでおくことが大切です。

また、企業会計原則は法律ではないのですが、会社法や金融商品取引法では公正妥当な方法で企業会計を行うことが義務付けられているために、企業会計原則はその公正妥当な方法で企業会計を行うための重要な指針となります。

社員研修で環境法やSDGsについて教える

社員研修では、環境法やSDGsについて教えます。環境法は、環境汚染の予防と回復を目的とした法律です。企業は環境汚染を予防し、万が一、環境汚染が生じた場合には、回復に努めなければなりません。環境問題に関しては、社会の眼も厳しくなっています。

自ら取り組まないと、環境汚染からの回復を目指して行政訴訟や民事訴訟などが起こされる可能性があります。また、企業は環境法の基盤となるSDGsについて学び、持続可能な社会の実現に、積極的に取り組むことが求められます。企業として表明することが重要です。

まとめ

社員研修で法律研修を実施する目的は、企業の法的リスクを軽減して、持続可能な成長と発展を成し遂げることです。法律は、随時、改正が行われますので、気づかないうちに法律に違反することのないように十分に注意しなければなりません。

企業に関する法律で主に学ぶべき項目は、上記のような内容ですが、他にも関連する法律が多数あります。法律研修を実施することにより、全社員が広く浅く、一通りの法律の基礎知識を持っておくことはとても重要です。

そして、各部門は、それぞれの業務に関連する法律をより深く学ぶことが求められます。また、経営者を含む取締役は、コンプライアンスの重要性を強く認識して、時間をかけてでも、すべての法律を深掘りして、しっかり学んでおく必要があります。

法律は専門用語が多く、内容も多岐にわたるので、外部の専門の弁護士に講師を依頼して、法律研修を実施するようにすべきと考えます。また、法律は膨大な量があるので、そのすべてを学ぶのは困難です。

したがって、複数回に分けて、重要な点を中心に学ぶのが現実的であると考えます。特に、経営者や役員は、毎月ないしは隔月に法律研修を受講して、長期間にわたって、学習を積み重ねていくことが望ましいです。

経営者によっては、売上や利益を追求することにばかり目が行って、コンプライアンスを軽視する傾向が見られる場合があります。このようなやり方で短期的には成功したように見えても、決してそれが長続きすることはありません。

いずれ、法律違反の問題が表面化して、社会の厳しい批判にさらされる日を迎えるはずです。一度、そうなれば、経営者は引責辞任に追い込まれ、企業業績も著しく低下することは、火を見るよりも明らかです。

そうならないためにも、社内研修として、弁護士を講師とした法律研修を開催して、トップから一般社員まで、絶対に違法な行為はしないということを徹底しなければなりません。経営者の姿勢が問われるのが、法律研修なのです。

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