社員研修で多様性(ダイバーシティ)の扱いは|社員研修ドットコム

社員研修で多様性(ダイバーシティ)の扱いはどのようにすればよいのでしょうか?社員研修も社会の価値観の変遷に応じて、変化させていくことが大切です。現代の社員研修において、多様性(ダイバーシティ)の尊重は、最も重要な要素の1つです。

社員研修で多様性(ダイバーシティ)の扱いは

多様性(ダイバーシティ)

多様性(ダイバーシティ)が重視される社会になってきました。企業においても、新しい時代に適合した価値観を創り出していかなければなりません。社員研修における多様性(ダイバーシティ)の扱い方を、7項目に分けて、詳細にご説明します。

多様性(ダイバーシティ)に関するガイドラインを作成する

社員研修の前提として、企業として多様性(ダイバーシティ)の重要性を認識し、企業全体における多様性(ダイバーシティ)に関する方針を定めて、ガイドラインを作成することが大切です。もはや、多様性(ダイバーシティ)に考慮しない企業は存続できない時代です。

社員研修の実施に当たっても、この方針やガイドラインに基づいて実施することになります。この方針やガイドラインは、社員研修の基盤となり、講師や参加メンバーにとって明確な指針となります。研修実施中にも、このガイドラインに十分に配慮することが大切です。

研修プログラムも多様性を反映した内容で設計する

社員研修の体系を構築するに当たっても、研修プログラム自体が多様性(ダイバーシティ)を反映していることが重要です。できるだけ様々な視点からの価値観に基づき、多様なトピックスやスキルをカバーできるようにします。価値観の多様性の重視が研修効果を高めます。

特に、海外に関わる業務を含む企業においては、国による価値観の違いなども考慮して、グローバル化に対応できる内容の研修プログラムを作成することがポイントとなります。外国人社員を雇用する会社でも同様です。国の違いによる多様性は、アイデアの抽出にも有効です。

インクルーシブな学習環境を提供できるようにする

インクルーシブ(inclusive)とは、包括的で包容的なという意味を持つ言葉です。これは、多様な人々が平等に参加し、認められる環境やアプローチのことを意味します。社員研修においても、インクルーシブ(inclusive)に配慮したアプローチをすることが重要です。

具体的には、特定の人種、性別、年齢、能力、性的指向、宗教、文化などの属性に関わらず、すべての人が尊重され、差別や排除のない社会的な状況を追求する考え方です。社員研修においても、参加メンバーの選定や研修内容が、できる限り平等になされるように注意します。

多様性(ダイバーシティ)をテーマにした社員研修を実施する

多様性

社員研修のテーマとして、多様性(ダイバーシティ)に関する社員の意識向上を図ることを目的とし啓発するためのテーマを取り上げることも大切です。社員研修ドットコムでは、コンプライアンス研修の一環として、多様性(ダイバーシティ)を取り上げております。

文化の違いや様々な障壁に関するトレーニングやワークショップを導入し、参加メンバーが自分に何らかの偏見がないかを検証し、もしあれば、それに対処するためのスキルを身につける機会を提供します。コンプライアンスの観点からも、研修に取り入れることが大切です。

多様性に対応するためのメンタリングやコーチングを行う

社員研修だけで完全に解決しない場合は、多様性(サイバーシティ)に更なる対応をするために、メンタリングやコーチングのプログラムを導入することも効果的です。マンツーマンで指導することにより、よりきめ細かいレベルで多様性(サイバーシティ)を学べます。

もし可能であれば、様々な異なるバックグラウンドや経験を持つメンターを選定して、彼らが参加メンバーをサポートし、キャリアの成長や自己啓発の機会を提供するとよいでしょう。そうすることにより、メンティに多様な価値観を身につけさせることが可能になります。

多様性(サイバーシティ)の観点から社員研修の成果測定をする

社員研修の終了後に、研修の成果や進捗を評価する際には、多様性やダイバーシティの観点を考慮することが重要です。社員研修は、必ずしも、均一的な能力を持った人材を育成することが目的ではありません。参加メンバー各々の個性を伸ばす指導をすることが大切です。

ややもすると、定量的で均一的な成果だけに目がいきがちですが、そうではなくて、異なる背景や能力を持つ参加メンバーの個別の成長や貢献度も評価する仕組みを導入します。現代は良い意味で、企業の成長のために、個性的な社員を育成することが重要な時代だからです。

多様性(サイバーシティ)は継続的な取り組みが重要である

多様性(サイバーシティ)を重視するということは、これまで長年にわたって培ってきた、日本の企業風土を変革することです。これは簡単なことではありません。想像以上に障壁は大きいのです。特に、古い価値観を持ったベテラン社員の変革をしなければなりません。

したがって、社員研修においても、多様性(サイバーシティ)に関して、継続的な改善とフィードバックの循環が必要です。講師や参加メンバーからのフィードバックを収集し、プログラムや方針を継続的に改善して、完全に浸透するまで繰り返し実施していくことが大切です。

企業が多様性(サイバーシティ)を重視すべき理由

企業が多様性(サイバーシティ)を重視しなければならない理由について、改めて重要なポイントを整理しておきます。

イノベーションの促進を図るため

多様性(サイバーシティ)は異なる視点やアプローチをもたらし、これがイノベーションの原動力となります。異なる文化、言語、経歴を持つ人々が協力することで、独自かつ創造的なアイディアが生まれることがあります。

異なる経験からくる情報やアイディアが組み合わさることで、企業は競争の激しい市場で差別化された製品やサービスを開発できるでしょう。

市場の理解を得るため

多様性(サイバーシティ)は企業が多様な顧客層にアプローチするためのキーとなります。異なる文化やバックグラウンドを理解することで、企業は市場での需要を正確に把握し、それに対応する商品やサービスを提供できます。

企業が多様性(サイバーシティ)を重視することにより、企業は競争環境でより迅速かつ効果的に動くことができるようになります。

従業員のモラールと生産性の向上のため

多様性(サイバーシティ)は社員のモチベーションと満足度を向上させます。多様性(サイバーシティ)が尊重される環境では、社員は自分のアイデンティティが認められ、尊重されていると感じることができます。

多様性(サイバーシティ)が尊重されることにより、労働環境の向上に繋がり、社員はより積極的かつ生産的に働くことが期待されます。

リクルートメントと人材確保の強化のため

多様性(サイバーシティ)がある企業は、優れた人材を引き寄せるための強力なアピールポイントとなります。多様なバックグラウンドを持つ人材が働く環境には、異なるスキルセットや経験を持つ人々が集まります。

様々な価値観やスキルを持った多くの人材が集まる企業は、柔軟性があり、変化に対応できる強力なチームを構築することが可能になります。

法的および倫理的な要請のため

多くの国や地域では、法的に多様性(サイバーシティ)とインクルージョンを促進するための法律や規制が存在します。これに従うことは企業にとって法的なコンプライアンスの要件を満たすだけでなく、社会的責任を果たすという重要な側面もあります。

企業は、コンプライアンスの観点からも、全社員に対して平等な機会を提供し、差別を排除するために積極的な取り組みを行う必要があります。

まとめ

現代社会において、多様性(ダイバーシティ)は、組織の繁栄と成長において非常に重要な要素です。企業においても、このような価値観が重視されなければなりません。

したがって、社員研修の実施においても、多様性(ダイバーシティ)に適切に対応するために、あらゆる観点からの取り組みをすることが必要です。まずは、多様性(ダイバーシティ)そのものに焦点を当てた社員研修を実施しましょう。

そして、それを踏まえて、すべての社員研修に多様性(ダイバーシティ)の価値観を反映できるように心掛けていくことが大切です。多様性(ダイバーシティ)の重視は、企業にとっても多くのメリットをもたらします。

社員研修とは
社員研修とは?様々な観点から簡単にわかりやすく解説|社員研修ドットコム

社員研修とは?どんな意義があるのでしょうか?何のためにやるのでしょうか?どのように実施すれば効果があがるのでしょうか?ここでは、様々な観点から社員研修について簡単にわかりやすく解説していきたいと思いま ...

続きを見る