社員研修で教えるべき階層別スキルの主要ポイント|社員研修ドットコム

社員研修で教えるべき階層別スキルの主要ポイントについてご説明します。社員研修の基本は、階層別研修となりますが、各階層の階層別スキルを明確にしておくことが研修の前提条件となります。

社員研修で教えるべき階層別スキルの主要ポイント

階層別スキル

社員研修で階層別研修を実施する前提として、階層別スキルを明確にするために、7項目に分けて詳しくご説明します。

新入社員に必要なスキルは基礎的なビジネススキル

新入社員は、基礎的なビジネススキルと職務に必要な基礎知識を身につけることが大切です。基礎的なビジネススキルには、ビジネスマナー、コミュニケケーションスキル、プレゼンテーションスキル、デジタルリテラシーなどがあります。

ビジネスマナーやコミュニケーションスキルには、挨拶、適切な言葉遣い、聞く力、報告書作成などが含まれます。これ以外にも、問題解決のステップや、仕事の段取りの組み方などのスキルが必要となります。

若手社員に必要なスキルは専門的なビジネススキル

若手社員は、新入社員のスキルを強化した上で、さらに専門的な知識やスキルを身につける必要があります。例えば、マーケティング部門なら、顧客分析の深掘りやデジタルマーケティングのスキルなどが必要となります。

それ以外にも、チームメンバーのサポートと指導ができるサブリーダーシップのスキルや、新入社員の指導やサポートにより、新入社員をチームに融合させるためのメンターとしての能力も身につけることが必要です。

中間管理職に必要なスキルはチーム業績を高めるスキル

中間管理職とは、主任、係長、課長などを意味します。中間管理職は、チームの業績を高める知識とスキルを身につけることが求められます。中間管理職は、企業組織の中核となるポジションであり、チームの業績向上と人材管理の責任を負うからです。

中間管理職としてチーム業績を高めるためには、戦略思考、チームリーダーシップ、業務プロセス改善、コンフリクトマネジメント、パフォーマンス管理、若手社員の育成などのビジネススキルを身につけなければなりません。

部門長に必要なスキルは部門の業績を高めるスキル

部門長

部門長は、一般に部長と呼ばれます。営業部長や人事部長などです。部門長は、部門全体の業績を高める知識とスキルを身につけることが重要です。さらに、部門同士は連携しなければならないので、企業組織全体の成功に貢献することが求められます。

部門長として部門全体の業績を高めるためには、ビジョンの策定、グローバル感覚、部門間の調整、リスクマネジメント、リーダーシップ、中間管理職の指導や育成などのビジネススキルを身につけることが必要です。

プロジェクトリーダーに必要なスキルは特定テーマへの集中スキル

いわゆる階層の範疇とは少し異なりますが、最近の企業では、プロジェクトを中心にした組織で活動するケースが増えています。プロジェクトリーダーは、責任者として特定テーマに集中することにより、プロジェクト成果を実現する役割を果たします。

プロジェクトリーダーには、戦略思考、ビジネス開発、ファイナンシャルマネジメント、イノベーションと創造性、リーダーシップなどのスキルが必要となります。複数部門から選抜されたメンバーをまとめて、成果をあげなければなりません。

役員に必要なスキルは全社戦略を策定して業績を高めるスキル

役員は、経営陣として、会社全体の戦略策定と業績向上に対する責任を持ちます。各役員は担当を決め、役割分担して責任を果たします。そのためには、ロングターム戦略策定、グローバルマーケット展望など、広い視野に立って意思決定するスキルが必要です。

さらに、役員は、社会との関わりや社外の人々との関わりのウエイトが高まるので、コンプライアンス、リスクマネジメント、ステークホルダーマネジメント、バリュークリエーションなどに関する知識やスキルを身につけることが求められます。

社長に必要なスキルは会社の最高責任者として全責任を負うスキル

日本では社長、海外ではCEO(Chief Executive Officer)が担うことが多いです。ちなみにCEOは最高経営責任者と訳されます。会社組織の最高位に立ち、会社全体の戦略策定やその遂行に関して、最終責任者として全責任を負う役割を果たします。

社長も役員の一員であるので、役員に必要なスキルはすべて身につけることが必要です。それに加えて、社長には大事な役割があります。それは、次期社長候補を育成することです。そのためのスキルが必要です。社長は会社を成長させ、永続させなければなりません。

まとめ

会社組織には階層があり、階層別に役割や責任の範囲が決まっています。各階層の社員は、自らが与えられた責任を果たすためのスキルを身につけることが大切です。階層別研修は、そのスキルを教えるために実施します。

上記で、各階層に必要なスキルをご説明しましたが、ここで階層別に必要なスキルを一覧にまとめて整理しておきたいと思います。新入社員から社長までの7つの階層に分けたスキルの要点は以下の通りです。

  • 新入社員: 基本的なビジネススキルとコミュニケーション能力、デジタルリテラシー、問題解決能力
  • 若手社員: 専門知識、サブリーダーシップ、プロジェクト管理、ビジネス洞察力、メンターシップ
  • 中間管理職:戦略思考、チームリーダーシップ、業務プロセス改善、コンフリクトマネジメント、パフォーマンス管理
  • 部門長: ビジョン設定、グローバルマインドセット、組織文化の構築、ステークホルダーとの関係構築、リスクマネージメント
  • プロジェクトリーダー: ビジネス開発、ファイナンシャルマネジメント、イノベーションと創造性、リーダーシップ
  • 役員:ロングターム戦略、グローバルマーケット、リスクとコンプライアンス、ステークホルダーマネジメント、バリュークリエーション
  • 社長:役員の一員として、役員に必要なスキルすべてに加えて、最高経営責任者としての意思決定、次期社長育成のスキル

各階層の社員や経営陣がこれらのスキルを身につけることで、組織全体のパフォーマンス向上と個人のキャリア成長に貢献できるようになります。

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