社員研修の種類と社員研修の分類について|社員研修ドットコム

社員研修の種類と分類についてご説明します。社員研修は、どのような切り口で、どのような種類に分類できるのでしょうか?これを知ると、経営者や人事部長が自社に社員研修を導入しようとする際に役立ちます。自社にとって優先順位の高い研修から実施してください。

社員研修の種類と社員研修の分類について

社員研修の種類と分類

社員研修の種類と社員研修の分類について、7項目に分けて詳しくご説明します。

社員研修を社内研修と社外研修に分類する

1つ目は、社内研修と社外研修の2種類に分類することができます。社内研修のメリットは、多数の社員を一度に研修できること、自社のニーズに完全に合致した研修内容で実施できることなどです。会場や講師も最適な講師を自由に選ぶことが可能です。

社内研修のデメリットは、同じ会社に属する人だけで実施するために、グループワークなどを行う場合に、偏った意見のみに終始してしまう可能性があります。社内研修の講師を外部に依頼して、討議の方向性を示唆してもらうことで、このデメリットは少し緩和できます。

社外研修のメリットは、社外の人と意見交流をする機会があるので、新たな視点を見い出せる可能性が高いことです。社外研修のデメリットは、完全に自社のニーズと合致しない場合があること、一部の社員しか参加させられないことなどです。

社員研修を現場研修と集合研修に分類する

2つ目は、現場研修と集合研修の2種類に分類することができます。現場研修は、OJT(On-the-Job Training)と呼ばれます。実際の業務の現場にて、上司や先輩社員の指導を受ける研修方法です。業務に沿って手取り足取り、教えてもらえることがメリットです。

集合研修は、Off-JT(Off-the-Job Training)と呼ばれます。多人数の社員を会場に集めて実施する研修です。短時間で多くの社員に知識やスキルを一度に教えられるので、効率よくレベルアップを図れる研修方法です。多くの社員のレベルを揃えることが可能です。

社員研修を階層別研修とテーマ別研修に分類する

3つ目は、階層別研修とテーマ別研修の2種類に分類することができます。階層別研修は、新入社員研修からスタートして、2年目社員研修、3年目社員研修、管理職研修、役員研修など、キャリアに応じて、段階的に実施する研修です。これが社員研修のベースとなります。

テーマ別研修は、社員のキャリアや職位にとらわれずに、テーマごとに必要な社員を対象にして実施する研修です。例えば、プレゼンテーション研修、コミュニケーション研修、交渉力研修、コンプライアンス研修など、様々なテーマを設定して、研修を実施します。

社員研修を業界別研修と異業界合同研修に分類する

業界別研修と異業界合同研修

4つ目は、業界別研修と異業界合同研修の2種類に分類することができます。社外研修に参加する場合は、同じ業界の人を集めて実施する業界別研修と、様々な業界の人を集めて、複数の業界に共通するテーマを設定して実施する異業界合同研修があります。

社内研修の場合でも、業界に精通した講師を招いて、自社の属する業界に特化した内容で実施する場合と、敢えて他業界の事例を中心に、異業界共通の成功法則を教えてもらって、ベンチマーキングにより、自社に取り入れるという場合があります。

社員研修を職種別研修と職種共通研修に分類する

5つ目は、職種別研修と職種共通研修の2種類に分類することができます。職種別研修は、例えば、営業担当社員だけを集めて、営業に関する知識とスキルを学ばせる営業研修などです。特定の職種に絞って研修を実施することにより、職種特有の知識やスキルを深掘りできます。

それに対して、職種共通研修は、すべての職種の社員が共通して身につけておくべき知識やスキルを学ばせる研修です。例えば、ビジネスマナー研修、エクセル研修、リーダーシップ研修などがあります。職種共通研修は、階層別研修のテーマとして取り入れやすいです。

社員研修を対面研修とオンライン研修に分類する

6つ目は、対面研修とオンライン研修の2種類に分類することができます。対面研修は、参加メンバーが同一の会場に集まって、社員研修を担当する講師と、リアルに対面して行う研修のことです。臨場感があり、講師の熱気が伝わってきて、研修内容の理解度が高くなります。

オンライン研修は、インターネットなどを活用して、講師と参加メンバーが違う場所に居たままで行う研修です。参加メンバーは自宅でも受講できますから、移動のための時間や交通費を節約することができます。画面越しのために臨場感がなく、気持ちが伝わりにくくなります。

社員研修をリアルタイム研修とオンデマンド研修に分類する

7つ目は、リアルタイム研修とオンデマンド研修の2種類に分類することができます。リアルタイム研修は、対面はもちろん、オンラインでもリアルタイムで研修を受講することです。不明な点があれば、講師にその場ですぐに質問ができたり、双方向の研修が可能です。

オンデマンド研修は、講義内容を録画しておき、参加メンバーは自分の都合のよい時間に、自分の関心のある研修テーマを自由に選んで受講するという形式の研修です。リアルタイム研修のように、一定時間を拘束されることがないので、すきま時間を利用できて効率的です。

社員研修の種類や分類を知ることによるメリット

経営者や人事部長、および研修担当者が、社員研修の種類や分類を知ることによるメリットについてご説明します。

ニーズの把握と適切なプログラムの設計ができる

経営者や人事部長、および研修担当者が、研修の種類や分類を理解することで、特定のグループや個々の社員に最も適した研修プログラムを設計できます。これにより、社員研修が効果的で、参加メンバーが必要なスキルや知識を身につけやすくなります。

予算の最適な活用ができる

研修プログラムは予算の一部を占めます。経営者や人事部長、および研修担当者が、種類や分類を理解することで、予算を最適に活用できます。無駄な費用を削減し、同時に研修の質と効果を維持するために必要な投資を行うことができます。

企業の戦略的目標との整合性がとれる

企業は、戦略的な目標を追求しています。研修プログラムはこれらの目標に沿った形で構築されるべきです。経営者や人事部長、および研修担当者が、研修の種類や分類を理解することで、企業戦略と研修プログラムが一貫性を持ち、組織全体の成果に寄与することができます。

社員のモチベーションとエンゲージメントが向上する

適切な研修は社員のモチベーションとエンゲージメントを向上させる要因となります。社員が自分の成長やキャリアの進展につながる研修を受けることで、仕事への取り組みが向上し、結果として組織全体の生産性が向上します。

効果のモニタリングと評価が容易になる

経営者や人事部長、および研修担当者が、研修の種類や分類を理解することで、効果のモニタリングと評価が容易になります。異なる種類の研修プログラムに対する参加者のフィードバックを収集し、プログラムの改善点を見つけることができます。

まとめ

ここでは、社員研修を7つの切り口によって、切り口ごとに2つの種類に分類してみました。これ以外にも、切り口はあるかと思いますが、これらが代表的な分類基準となります。

経営者や人事部長が、我が社でも社員研修を行おうと考えたときに、7つの切り口に基づいて、どのような研修をどのような方法で実施すればよいかを検討するときの参考にしていただければと思います。

社員研修を本格的に導入するためには、社内研修で階層別研修をベースに組み立てることが重要です。階層別研修の中にテーマ別研修の要素も盛り込まれますので、テーマ別研修は、必要に応じて組み合わせていけばよいでしょう。

また、昨今は業務の専門性を高めることが求められるため、職種別研修の重要性も高まっています。それゆえ、階層別研修とは別に、職位に関わらず、部門やチーム丸ごと全員で職種別研修を受講することも必要だと考えます。

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