社員研修は意味ないと言う人への対応｜社員研修ドットコム

社員研修は意味ない、無駄だ、無意味であると言う人がいます。なぜ、そのように考えるのでしょうか？社員研修を実施しようとする場合には、このような人の存在も考慮しておくことが必要です。

社員研修は意味ないと言う人への対応

社員研修は意味ないという人が、そのように言う理由とその対応を、７項目取り上げて考えてみたいと思います。

社員研修と実務が直結していない

社員研修は意味ないという理由で最も多く聞かれるのが、研修と実務が直結していないという理由です。研修のための研修になっていて、受講しても、すぐに実務に役立てることができないと考えるのです。

社員研修の中には、すぐに実務に直結しなくても、将来的に役立つ内容もあるのですが、できれば社員研修は実務に直結する内容で実施してあげたほうが満足度が高まります。現場や実務に詳しい講師に依頼することが大切です。

社員研修に時間を費やすのがムダである

これは受講者本人からだけでなく、受講者の所属する部門長など上司からもよく聞かれる理由です。現場は人手不足で多忙を極めているのに、なぜ社員研修に時間を割かなければならないのかという意見です。

組織は現状維持をしている限り、退化していきます。社員研修によって新しい知識やスキルを導入することによって、業務の効率化が図れるのです。このような上司には、社員研修によるイノベーションの意義を理解させることが大切です。

社員研修の効果がわからない

これは、最初に述べた社員研修と実務が直結していないとも関連しますが、社員研修を受講して現場に戻ってきても、社員研修の効果が実感できないという理由です。社員研修をやりっぱなしの場合に、よく聞かれる意見です。

社員研修を実施した後には、必ずフォローが必要です。研修後に課題を与えておき、一定期間を経過した後に、もう一度、メンバーを集めて、成果を報告し合うなどです。本来は1回だけの社員研修でなく、複数回のシリーズで研修を行うべきです。

社員研修と参加者のレベルが合わない

これはまれに生じる問題なのですが、社員研修の内容と参加メンバーのレベルが合わないために、研修についていけなかったり、研修が基本的すぎて役立たないと感じる場合です。実は、レベル違いの人材を集合させることには、意味があります。

このように感じさせることは、研修の運営方法に問題があるのです。ベテラン社員は基本を再確認すると共に、後輩に教える立場で受講するようになど、研修の最初や途中で、研修を受講する意義を繰り返し強調することが大切です。

社員研修が退屈で興味を持てない

特に、座学で行う社員研修に関しては、何か役立つことはあるかもしれないが、長時間にわたって一室に閉じ込められて、講師の話を延々と聞かされるのが退屈で興味を持てず、苦痛であると感じる人がいます。

心構えができていないと言ってしまえばそれまでですが、正直なところ、この気持ちも理解できます。社員研修は講義法だけで実施することなく、できるだけ参加メンバーを巻き込んで、楽しい研修になるように工夫することが大切です。

自分は変わっても組織が変わらない

これは社員研修を実施している最中に参加者から聞かされることがあります。組織が硬直化して、経営陣や上司が改革する意志がないので、どんな研修をしても、結局は何も変わらないので無駄になるという意見です。

参加者からこのような意見が出る会社は、かなり危機的な状況です。経営者や部門長が、社員研修は実戦部隊に受けさせるもので、自分たちは関係ないと思っているなら、大間違いです。研修は企業全体の課題を解決する入口なのです。

社員研修が体系化していない

企業の社員研修全体のプログラムが形成されておらず、社員研修が体系化していない場合に生じる問題です。社員からすると、突然、研修に呼び出されて受講を強要させられるが、前回や次回のテーマと関連がなく、意味がわからないというものです。

社員研修は、全体プログラムを作成して体系化し、研修を積み重ねるごとに、社員が自分の成長を実感できるようにすることが大切です。今回このテーマの研修を受けたから、次回はあのテーマだなと、あらかじめ理解させるようにしておきます。

まとめ

今回は、社員研修は意味ないとか、社員研修は役立たないなどという意見を述べる人は、なぜそのように言うのか、理由を考えてみました。個人の心構えの問題で済ませるのではなく、その理由を真剣に検討することが大切です。

どんなことにも現象が生じたときは、本質的な問題が潜んでいるものです。上記でご説明した中で、特に組織の硬直化の問題は、根が深いです。社員研修は意味ないという意見に対して、１つ１つ問題を解決していくようにします。