社員研修で新入社員にオンボーディング研修を行う方法|社員研修ドットコム

社員研修で新入社員にオンボーディング研修を行う方法についてご説明します。オンボーディング研修とは何か?から始めて、研修内容や研修の進め方について解説します。そして、通常の新入社員研修との違いについても触れたいと思います。

社員研修で新入社員にオンボーディング研修を行う方法

オンボーディング研修

社員研修で新入社員にオンボーディング研修を行う方法について、7項目に分けて詳しくご説明します。

オンボーディング研修とは何か?その対象と目的は

オンボーディング(on-boarding)は、英語で「目的地まで飛行機や船に乗る」ことを意味する言葉です。社員研修においては、新入社員や中途採用の社員を効果的に組織に統合して、少しでも早く生産的に働けるようにするプロセスの意味で使われます。

オンボーディング研修は、新入社員や中途採用者に、組織文化、ビジョン、ミッション、業務プロセス、コンプライアンスなどの重要な情報を伝えて、これらの社員が自信を持って役割を果たせるようサポートすることを目的としています。

オンボーディング研修と通常の研修の違い

通常の社員研修はスキルの向上や専門知識の習得が主な目的ですが、オンボーディング研修は組織に適応し、生産的に働くための準備を目指す点が異なります。オンボーディング研修の最大の目的は、採用した社員の定着率を高めることです。

通常の研修では組織の文化や環境への適応が既になされていることが前提ですが、オンボーディング研修ではこれらの適応を支援する役割があります。通常の研修は受講者とある程度の距離感がありますが、オンボーディング研修では親密さと個別サポートが重要です。

オンボーディング研修のカリキュラムと学習形式の特徴

オンボーディング研修のカリキュラムの特徴についてご説明します。通常の研修は一般的なトピックを扱う場合が多いのですが、オンボーディング研修では、組織特有の情報を重点的に伝えるためのカリキュラムを作成します。

学習形式に関しては、通常の研修では複数の社員が参加し、グループディスカッションなどが行われることが多いですが、オンボーディング研修では、個別化されたトレーニングやワンオンワンの指導が中心となります。

オンボーディング研修では仕事に関する情報を提供する

業務プロセス

オンボーディング研修では、組織に馴染んで円滑に業務を進められるようにするために、社内の業務プロセス、ツール、システム、ポリシー、規則などを説明します。そして、仕事の目標と期待について明確に伝えます。

それと同時に、企業組織の一員としての役割を果たすために必要な、法的規制や安全対策に関する重要な情報を提供します。インタラクティブな方法を用いて、コンプライアンスについての理解を深めます。

オンボーディング研修では社内の人間関係構築を支援する

オンボーディング研修では、チームメンバーや上司との交流を促進し、同僚との関係構築を支援します。通常は、メンターを割り当て、新入社員が質問や懸念を共有できるようにします。

ただし、メンターによるマンツーマンの指導といっても、OJTのように業務に対する即戦力化を目的として行うのではなく、オンボーディング研修は、あくまでも企業組織になじませる目的で行います。

オンボーディング研修ではキャリア形成について話し合う

オンボーディング研修の最大の目的は定着率を高めることですから、会社におけるキャリアパスや成長の機会について話し合い、具体的な目標設定をするためのサポートをします。

そして、目標を設定したら、初期の成果に対してフィードバックを提供し、成長のための改善点を示します。評価基準を明確に提示し、定期的な進捗レビューを通じて、社員のパフォーマンス向上を支援します。

オンボーディング研修では継続的なサポートをする

通常の研修は、長短はありますが、ある程度の特定の期間で完結することが一般的です。それに対して、オンボーディング研修は入社後も継続的にフィードバックを提供して、フォローアップを続ける点が特徴です。

通常の研修では、比較的、短期間で成果を出すことが求められますが、オンボーディング研修では、初期の成果だけでなく、長期的な成長や組織適応に関心が向けられます。長く定着して成果を積み重ねることを期待します。

まとめ

新入社員研修において、通常の集合研修に加えて、オンボーディング研修の実施を検討する企業が増えているように思います。その理由は、入社3年以内に離職する社員の割合が、無視できないほど大きくなっているからだと思われます。

オンボーディング研修は、新入社員や転職者のスムーズな職場適応と組織への統合をサポートする重要なプロセスです。オンボーディング研修が新入社員の定着率に大きな影響を与えることが判明しています。

オンボーディング研修は、通常の研修とは異なる特性を持ち、全員に対して均一な研修を行うのではなく、個別化されたカリキュラムや個人へのフォーカス、長期的なサポートが重要な要素となります。

オンボーディング研修を適切な内容で実施することは、現代の企業組織の成長や発展において欠かせない要素となっており、新入社員の定着率や満足度向上にも大きく寄与します。

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