社員研修を中小企業が実施するときの進め方と注意点｜社員研修ドットコム

社員研修を中小企業が実施するときの進め方と注意点についてご説明します。中小企業が社員研修を実施する場合と、大企業が社員研修を実施する場合を比較しながら、わかりやすく解説しています。

社員研修を中小企業が実施するときの進め方と注意点

中小企業が社員研修を実施する場合に、どのような点に注意すべきかを、7項目に分けて詳しくご説明します。

中小企業は目的を明確にして予算配分を考える

中小企業と大企業の違いは、中小企業の場合は、予算や人員が限られていることです。それゆえ、中小企業が社員研修を実施する場合は、まず研修内容を慎重かつ重点的に選定することが大切です。

大企業は一般に予算が豊富で、より高額な研修を提供できる可能性がありますが、中小企業はコストパフォーマンスを重視し、限られた予算内で有効な研修を行うことが求められます。

中小企業は研修会社のノウハウを活用する

中小企業は、研修プログラムや研修カリキュラムを設計する際に、大企業のように研修企画を担当する専門の人材が不足している場合が多いです。それゆえ、独自に有効な研修を企画することは、かなり難しいです。

この問題の解決策としては、外部の研修会社に相談することです。大企業も研修会社に相談しながら研修企画を立案するのが通常ですが、中小企業こそ、外部の専門家のノウハウを活用するべきです。

中小企業は階層別よりもテーマ別の研修を中心にする

大企業が研修プログラムを設計する際には、階層別研修をベースに組み立てるのが通常です。しかし、中小企業では、階層ごとの人数が少なく、一人で複数の業務を兼務しているケースも多いです。

したがって、中小企業は階層別研修よりもテーマ別研修を重視して、現場のニーズを踏まえた、実践的で役立つ研修を優先的にピックアップして実施するほうが効率的であり、社員研修の効果が高くなります。

中小企業は研修に参加しやすいようにサポートする

大企業では、特定の社員が社員研修に参加しても、残りのメンバーで業務をフォローしやすいです。しかし、中小企業では、特定の社員が社員研修に参加すると、残りのメンバーの負担が大きくなる場合が多いです。

それゆえ、参加メンバーが業務と研修の両立に苦労しないように、研修参加に当たっての時間調整や、業務移行がスムーズに行われるように、会社としてサポートすることが大切です。

中小企業は効果測定ができる体制を整える

社員研修の効果測定をすることは、大企業でも中小企業でも、同じように重要です。大企業では、社員研修の効果測定の体制がシステム化されており、ノウハウが蓄積している場合が多いです。

それに対して、中小企業では、社員研修の効果測定の体制が整っていない企業が多いと思われます。体制を整えて、効果測定に基づいて研修プログラムや研修カリキュラムを改善し、次回以降の研修に活かすことが大切です。

中小企業は社員研修を活用して組織改革を行う

大企業は規模が大きく社員数も多いため、社員研修と組織改革を直結することは難しいです。社員研修を受けた後に、組織改革プロジェクトを立ち上げて、継続的に学びながら、段階的に組織改革を進めていくのが一般的です。

それに対して、中小企業では、社員研修が社内全体のコミュニケーションを活性化し、社員研修を組織改革に直結できる可能性が高いです。それゆえ、社員研修イコール組織改革の場と位置づけて、経営者も社員研修に率先して参加するようにします。

中小企業は社員研修に外部ネットワークを活用する

中小企業はリソースが限られているので、積極的に他社との交流や外部のネットワークを活用することが重要です。最もわかりやすい例をあげると、新入社員の入社式や新入社員研修を数社で合同で行うなどです。

また、社内研修だけでなく、必要に応じて業界団体などが主催する研修に参加させることも有効です。社内研修の企画を立てる際も、外部ネットワークを活用して、いまどんな研修が求められているかを必ずリサーチするようにします。

まとめ

社員研修ドットコムにおいて、社員研修について解説する場合は、大企業を想定していることが多いのですが、今回は中小企業の社員研修に焦点を当てて解説してみました。

本文の中でも述べましたが、大企業では階層別研修をベースに社員研修プログラムを組み立てるのが常道となります。それに対して、中小企業ではテーマ別研修を中心に社員研修プログラムを組み立てるほうが効率的などの違いがあります。

中小企業は、社内リソースや予算が限定されているので、社員研修を企画する際に、即効果が期待できる研修を優先して、いかにコストパフォーマンスを高めるかが重要だと考えます。