社員研修でジョブクラフティング研修を実施するときの研修内容についてご説明します。ジョブクラフティングは、Wrzesniewski&Duttonが提唱した概念で「課題や対人関係における従業員個人の物理的又は認知的変化」のことです。厚労省が紹介したことで注目を集めています。
社員研修でジョブクラフティング研修を実施するときの研修内容
社員研修でジョブクラフティングをテーマに研修を実施するときの研修内容について、7項目に分けて詳しくご説明します。
ジョブクラフティング研修で概要について教える
ジョブクラフティング研修では、最初にジョブクラフティング( Job Crafting)の概要について教えます。ジョブクラフティングとは、社員が自身の仕事を形成し、カスタマイズし、より意味のある、満足度の高い職場体験を創り出すプロセスです。
研修内容としては、参加メンバーに自己効力感を高め、自分の仕事に対する責任感を養うための基本的な概念を紹介します。自分の役割をアクティブにデザインすることで、業務の達成感やワークライフバランスを向上させる方法を学びます。
ジョブクラフティング研修で自己認識と職務分析を教える
ジョブクラフティング研修では、自己認識と職務分析を教えます。自己認識とは、社員が自分の強み、弱点、価値観、スキル、およびキャリア目標を明確に理解するプロセスです。職務分析は、職務に関する情報を収集・整理し、職務内容を明確にすることです。
研修内容としては、自己評価ツールを使用し、自分自身の職業的アイデンティティを探求します。さらに、職務分析を通じて仕事の要素を特定し、どの部分を改善すべきかを洗い出すスキルを磨きます。これがジョブクラフティングの基礎となります。
ジョブクラフティング研修で目標設定と計画立案を教える
ジョブクラフティング研修では、目標設定と計画立案を教えます。なぜならば、目標設定と計画は、ジョブクラフティングの具体的な実践において不可欠だからです。目標設定することで自分自身の仕事をカスタマイズでき、目標達成することで満足度が高まります。
研修内容としては、参加メンバーに自分の職務やキャリアに対する目標を設定し、それらの目標を達成するためのステップを計画する方法を教えます。これにより、仕事の成果を向上させ、自己満足感を高めることが可能となります。
ジョブクラフティング研修でコミュニケーションを教える
ジョブクラフティング研修では、コミュニケーションを教えます。なぜならば、仕事はチームで行うことが多いので、ジョブクラフティングは、社内外の他者とのコラボレーションに依存しているからです。コラボレーションなしでは、大きな成果を得られないでしょう。
研修内容としては、参加メンバーに、自分のアイデアや変化を他の人と効果的に共有し、他者のサポートや共感を得るスキルを教えます。コミュニケーションと協力が、自身のアイデンティティと目標を実現するためのキーポイントとなることを理解させます。
ジョブクラフティング研修でタイムマネジメントを教える
ジョブクラフティング研修では、タイムマネジメントを教えます。なぜならば、ジョブクラフティングを実践するためには、タイムマネジメントとタスクの優先順位づけが不可欠だからです。時間を効率的に使うことで、仕事の成果を高めることができます。
研修内容としては、参加メンバーは、タイムマネジメントのスキル、すなわち自分の目標に集中し、重要かつ優先的なタスクに時間を割り当てる方法を学びます。このスキルをマスターすることにより、仕事の生産性が向上し、ストレスが軽減します。
ジョブクラフティング研修でワークライフバランスを教える
ジョブクラフティング研修では、ワークライフバランスを教えます。なぜならば、ジョブクラフティングを通じて新しい仕事の要素を追加する場合、ストレスが生じることが想定できるからです。それゆえ、ストレス管理とワークライフバランスを考慮することが重要です。
研修内容としては、参加メンバーに、ストレスのサインを識別し、適切なストレス対処策をする方法を教えます。そして、ストレス解消の大きな決め手となる、ワークライフバランス、すなわち仕事とプライベートの調和を取る方法について学びます。
ジョブクラフティング研修でフィードバックと改善を教える
ジョブクラフティング研修では、フィードバックと改善を教えます。進捗を評価するためには、フィードバックが重要だからです。同時に、成果を評価して、以前よりも評価が向上していたら、それに見合った報酬を得なければなりません。
研修内容としては、自分の変化がどのように機能しているかを定期的に評価し、必要に応じて改善する方法を学びます。そして、評価に見合った報酬を受ける方法についても検討します。評価や報酬は、モチベーションの向上に寄与して、持続的な改善を可能にします。
まとめ
ジョブクラフティングは、冒頭でも述べたように、社員が自身の仕事を形成し、カスタマイズし、より意味のある、満足度の高い職場体験を創り出すプロセスです。つまり、社員一人ひとりの自主性を伸ばすことがキーポイントとなります。
少し前ですが、日本企業の社員は「指示待ち族」と呼ばれたことがあり、自主性に欠けることが欠点であると言われています。そのために、斬新なアイデアを発想したり、創意工夫することが少ない点が問題視されています。
ジョブクラフティングは、このような問題点を解決する手法として、大きな効果が期待されています。ジョブクラフティング研修は、社員一人ひとりが自分自身の職業的アイデンティを見直す大きなチャンスとして、捉えることができます。
また、ジョブクラフティングは、厚労省が推奨したことで、注目を集めている概念です。その内容を見ると、下記の3点となっています。
- 作業クラフティング:仕事のやり方に対する工夫
- 人間関係クラフティング:周囲の人への働きかけの工夫
- 認知クラフティング:仕事の捉え方や考え方に関する工夫
社員研修ドットコムのジョブクラフティング研修も、当然、これらの内容を踏まえた研修となっています。
ジョブクラフティング研修の内容は、ジョブクラフティングの概要、自己認識と職務分析、目標設定と計画立案、コミュニケーション、タイムマネジメント、ワークライフバランス、フィードバックと改善などです。
ジョブクラフティング研修を受講することで、参加メンバーは、自分の仕事を主体的にデザインし、充実感や成果を最大限に引き出すための鍵となるスキルと知識を身につけることができます。
社員全員がこのようなスキルと知識を身につけることができれば、日本企業の最大の課題である生産性向上に大きく寄与することが期待できます。
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