社員研修で次世代経営者研修を実施するときの研修内容｜社員研修ドットコム

社員研修で次世代経営者研修を実施するときの研修内容をご説明します。次世代経営者の育成は最重要課題です。後継者を決めてマンツーマンで社員研修を行って育成する場合と、後継者候補を複数選んで社員研修を受講させた上で、実務で競争させて選別する方法があります。

社員研修で次世代経営者研修を実施するときの研修内容

社員研修で次世代経営者を育成するための研修内容を、7項目に分けて詳しくご説明します。

次世代経営者研修で倫理とコンプライアンスの重要性を教える

次世代経営者研修では、倫理とコンプライアンスの重要性を教えます。次世代経営者に最優先で教えるべき研修内容は、経営者に不可欠な倫理観とコンプライアンスの重要性です。いくら経営能力が高くても、これらが欠落していては、決して経営者になるべきではないからです。

研修内容としては、専門の弁護士が講師を担当して、経営者としての倫理観やコンプライアンスに関して、事例をあげて詳しく説明します。それに加えて、次世代経営者にとって、現代の企業の最重要課題の１つに位置付けられるSDGsの重要性についても理解させます。

次世代経営者研修でグローバルな視野と異文化尊重を教える

次世代経営者研修では、グローバルな視野と異文化尊重を教えます。日本は島国なので、次世代経営者として企業規模を拡大していくためには、新たに海外市場に進出したり、既存の海外販路をより拡大していくことが不可欠です。グローバル視点を持つことが重要です。

そして、グローバル化が進む現代のビジネス環境では、異なる文化や価値観を理解する能力を高めなければなりません。研修内容としては、次世代経営者に、グローバルな視野を持ち、国際的なビジネス展望を養うためにどのような知識を身につければよいかを教えます。

次世代経営者研修でイノベーションを可能にする発想法を教える

次世代経営者研修では、イノベーションを可能にする発想法を教えます。次世代経営者は、企業における課題を抽出して、解決するための手法を身につけることはもちろんですが、それだけでは不十分です。次世代経営者として、より本質的な改革を目指さなければなりません。

研修内容としては、次世代経営者に、時代の変化を読み取る能力と、変化に適応し新たなビジネスチャンスを見つけるための、イノベーション可能にする発想力を高める方法について教えます。次世代経営者を、企業改革に関して創造的なアプローチができるように育成します。

次世代経営者研修で戦略思考と経営戦略の構築方法を教える

次世代経営者研修では、戦略思考と経営戦略の構築方法を教えます。次世代経営者は、日常的な課題解決だけではなく、長期的なビジョンを持ち、戦略的な判断を行う能力が求められます。それゆえ、次世代経営者は戦略思考を身につけ、意思決定能力を高めることが重要です。

研修内容としては、例えば、デジタルトランスフォーメーション（DX）戦略など最新の経営戦略についての造詣を深めて、新しい経営手法を駆使して経営戦略を構築できるように指導します。ビジネス戦略の構築方法や戦略的思考を養うための具体的な方法について学びます。

次世代経営者研修でファイナンスとリスクマネジメントを教える

次世代経営者研修では、ファイナンスとリスクマネジメントを教えます。ビジネスの本質をひとことで言うと、『投資と回収』のサイクルを回すことです。そして、このサイクルを円滑かつスピーディーに回していくために不可欠なのが、ファイナンスとリスクマネジメントです。

研修内容としては、次世代経営者に、ビジネスの成功にはファイナンスとリスクマネジメントの知識が欠かせないことを理解させます。具体的な内容として、次世代経営者に、財務諸表の分析や資金調達のスキル、ＤＣＦによる評価、リスク予測と対策などの方法を教えます。

次世代経営者研修でタイムマネジメントとメンタルヘルスを教える

次世代経営者研修では、タイムマネジメントとメンタルヘルスを教えます。経営者の仕事は時間との戦いです。経営者は社内で生じるすべての重要事項に関して、最終的な決済を行う役割を担っているからです。次世代経営者は、時間を効率的に活用できなければなりません。

研修内容としては、時間管理と優先順位の設定をマスターすることで、重要な業務に集中できるように指導します。次世代経営者に対して、時間を有効に活用する方法、タスクの優先順位づけ、及びストレス管理によるメンタルヘルスの重要性と、その実践法を教えます。

次世代経営者研修でリーダーシップとチームビルディングを教える

次世代経営者研修では、リーダーシップとチームビルディングを教えます。いかに経営者が優れていたとしても、自分一人で会社の業務を遂行することは困難です。したがって、経営者はリーダーシップ能力をフルに発揮して、チームビルディングを行うことが不可欠です。

研修内容としては、次世代経営者に、はリーダーシップとコミュニケーション、チームビルディングなどについて教えます。具体的には、経営者として、ビジョンの共有、目標設定、メンバーのモチベーション向上などをいかにして実現するかという方法について理解させます。

まとめ

今回は、社員研修で次世代経営者を育成するための研修内容について解説しました。経営者は自らが経営者になった時点から、次世代経営者を育成する責任を負います。これが経営者の最大の仕事と言っても過言ではないでしょう。

もし現経営者が次世代経営者を育成できなかった場合には、企業にとって様々なリスクが生じる可能性があります。具体的にご説明します。

まず、組織の持続性が脆弱になります。次世代経営者を育成しないことで、組織の将来におけるリーダーシップやビジョンが不足し、競争環境の変化に適応できなくなるリスクがあります。持続性の欠如は、組織の成長と発展のための戦略的な計画を妨げる可能性があります。

次に、リーダーシップの断絶が生じます。次世代経営者の育成が不十分な場合、現在の経営者が急に辞任や退職を余儀なくされた場合に、企業組織はリーダーシップの空白に直面することになります。

これは組織の意思決定プロセスや戦略的方針に影響を及ぼし、組織の安定性に悪影響を与える可能性があります。

そして、人材流出のリスクが生じます。 次世代経営者の育成が怠られると、組織内の有望な若手人材はリーダーシップの機会を求めて他の組織に流出する可能性が高くなります。このような人材流出は組織のノウハウや専門知識の喪失につながることがあります。

さらに、組織文化の変化が生じます。 次世代経営者の育成が怠られると、組織の文化や価値観が変化しやすくなります。組織文化の変化が予測不能である場合、従業員のモチベーションや忠誠心が低下し、組織の協調性や効率性に影響を及ぼす可能性があります。

最後に、最も大きなリスクとして、経営の革新不足に陥ります。次世代経営者が育たない場合、新しいアイデアや経営の革新が不足するリスクがあります。革新性の欠如は企業の競争力低下につながり、市場のニーズや要求に適切に対応できなくなる恐れがあります。

次世代経営者の育成は、後継者を決めてマンツーマンで教える方法と、複数の後継者候補を選んで、全員に社員研修を受けさせ、実務で競争させることにより、最終的に後継者を一人に選別する方法があります。

企業規模が大きくなるにつれて、社会的な存在意義が高まるので、後者の方法のほうが望ましいと考えます。そして、その場合の次世代経営者に対する社員研修では、何を教えればよいかについて理解しておかなければなりません。

研修の内容は、倫理とコンプライアンスの重要性、グローバルな視野と異文化尊重、イノベーションを可能にする発想法、戦略思考と経営戦略の構築方法、ファイナンスとリスクマネジメント、タイムマネジメントとメンタルヘルス、リーダーシップとチームビルディングです。

今回ご説明した７つの項目は、すべて経営者に不可欠な要素ですから、次世代経営者対象の社員研修には、外部の専門講師を招聘して、しっかりと学ばせることが重要です。