社員研修で生産性向上研修を実施するときの研修内容についてご説明します。生産性向上は、現在の日本企業にとって最大の課題となっています。個々の社員が生産性向上に取り組むことによって、企業組織全体の生産性向上につなげることができます。
社員研修で生産性向上研修を実施するときの研修内容

社員研修で生産性向上をテーマに研修を実施するときの研修内容について、7項目に分けて詳しくご説明します。
生産性向上研修でタスクの見える化の重要性を教える
生産性向上研修では、最初にタスクの見える化の重要性について教えます。特に、事務部門のタスクは見えないことが多いからです。つまり、誰がどのような業務に取り組んでおり、どの程度まで進捗しているかが、周囲からわからないのです。
ちなみに、タスクとは比較的、小さめな単位の仕事や作業のことを意味する言葉です。大きな仕事や仕事全般に対して、目の前の今やらなければいけない課題としての仕事や作業というニュアンスを意味します。
生産性を向上させるためには、すべてのタスクをできる限り見える化して、透明性を保つことから始めなければなりません。これができると、生産性を大きく向上させるきっかけとなります。研修内容としては、このタスクを見える化するための方法を教えます。
生産性向上研修で目標設定と優先順位のつけ方を教える
生産性向上研修では、目標設定と優先順位のつけ方を教えます。なぜならば、生産性向上のためには、重要なタスクを優先して、1つ1つのタスクの目標を定めて、最効率で達成する方法を考えて実行することが不可欠だからです。
目標は、具体的で測定可能な目標を設定することがポイントとなります。目標設定には、SMART目標(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)を活用するとよいでしょう。また、重要なタスクを識別して、優先順位をつけ、時間管理を徹底する方法も教えます。
生産性向上研修で効果的なタスク管理の方法を教える
生産性向上研修では、効果的なタスク管理の方法を教えます。なぜならば、仕事をタスクに分割し、さらに具体的なステップに分けることで、大きな仕事も取り組みやすい単位に分けることができます。こうすることで、生産性を高められるからです。
研修内容としては、To-Doリストなどを使い、タスクを整理し、期限を設けることで、何をいつまでに終わらせるべきかを明確にし、効率的に進捗管理する方法を学びます。タスク管理は生産性の重要な鍵となります。
生産性向上研修で集中力を高める方法を教える

生産性向上研修では、集中力を高める方法を教えます。タスクを最少時間で終わらせるためには、集中力が不可欠だからです。だらだらと仕事をしていると、いくら時間があっても足りない状態に陥ります。
研修内容としては、集中力を高めるために、時間を区切って集中的に取り組む「ポモドーロテクニック」などの方法を学びます。また、タスクごとに適切な環境を整え、不要な刺激を排除することで、作業中の注意散漫を防ぐ方法も学びます。
生産性向上研修でコミュニケーションとチームワークを教える
生産性向上研修では、コミュニケーションとチームワークを教えます。なぜならば、効果的なコミュニケーションは誤解や不確実性を減少させて、タスクの進行を円滑にするからです。チームワークもタスク遂行の重要な要素です。
研修内容としては、アクティブリスニングや質問の技術を磨き、自分の意見や情報を明確に伝える能力を向上させます。また、チーム内での協力関係を築くことや、他者の意見を尊重することで、より効果的なチームワークを築く方法を学びます。
生産性向上研修でデジタルツール活用の重要性を教える
生産性向上研修では、デジタルツール活用の重要性を教えます。DX戦略がブームとなっていますが、生産性向上には、デジタルツールの活用が不可欠な時代となっています。今やデジタルツールは、業務の効率化に欠かせません。
研修内容としては、エクセルなど基本ツールの活用方法や、プロジェクト管理ツールなど生産性向上に役立つツールの紹介をします。企業の現状に合わせて、既存ツールのさらなる活用法や新たなツールや技術の導入などを検討します。
生産性向上研修でストレス管理とリラクゼーションを教える
生産性向上研修では、ストレス管理とリラクゼーションを教えます。ストレスを管理し、適切な休息を取ることで、体力や集中力を維持できます。規則的な睡眠サイクルを確保し、仕事とプライベートのバランスを保つことで、長期的なパフォーマンスを向上させます。
研修内容としては、ストレスを適切に管理するために、ストレスの発生源を認識し、問題を解決する方法を学びます。また、瞑想や深呼吸、ストレッチなどのリラクゼーションテクニックを活用して、適切な休息を取り、ストレスを軽減し、リフレッシュする方法を身につけます。
まとめ
生産性向上は、日本企業にとって最大の課題といっても過言ではないでしょう。欧米に比べて、生産性が低いから日本経済が低迷しているという意見は多く聞かれます。経済成長のためには、生産性を高めなければなりません。
企業の生産性を高めるためには、大きく2つの視点があります。1つは、全社的なシステムのバージョンアップによって、一気に生産性を高めようという考え方です。例えば、DXなどがこれに相当します。
これには、技術革新が大きく関係してきます。経済産業省の定義によると、DXとは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」です。(引用:デジタルガバナンス・コード2.0 |経済産業省)
工場のオートメーション化や、AIを活用した無人店舗なども、全社的なシステム改革による生産性向上の事例として捉えることができます。
それに対して、もう1つの視点は、個々の社員の生産性を高めて、それを総合して企業全体の生産性向上につなげていこうという考え方です。一般に、社員研修における生産性向上研修は、こちらのアプローチでなされることが多いです。
したがって、生産性向上研修では、タスクの見える化、目標設定、タスク管理、集中力、コミュニケーション、デジタルツール活用、ストレス管理、リラクゼーション、スキル向上などを教えます。
キーワードとなるのは、タスクの見える化です。全ての社員のタスクの見える化が実現すれば、生産性向上に向けて大きな一歩を踏み出すことができます。特に、間接部門の生産性の低さが指摘されていますが、これはタスクの見える化ができていないことが最大の要因です。
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