社員研修におけるZ世代の新人研修のやり方|社員研修ドットコム

社員研修におけるZ世代の新人研修、新入社員研修のやり方についてご説明します。昨今は、企業にZ世代と呼ばれる新入社員が入社しています。Z世代はどのような特徴を持っているのか?社員研修を行う上で、どのような点に留意すればよいのかを理解することが必要です。

社員研修におけるZ世代の新人研修のやり方

Z世代

社員研修の対象に、Z世代と呼ばれる新人が含まれるようになりました。Z世代の新人研修や新入社員研修は、どのような点に留意して行えばよいのでしょうか?7項目に分けて、詳細にご説明します。

Z世代の特徴を理解する

Z世代は、1997年から2012年までに生まれた世代のことを指します。それゆえ、企業には既に若手社員として職場に加わっていますし、ここ最近に入ってくる新入社員もZ世代ということになります。それゆえ、Z世代の特徴を知らないと、部下管理が上手くできないのです。

Z世代は、デジタルネイティブと言われ、物心がついた頃からテクノロジーに親しんでおり、インターネットやソーシャルメディアを日常的に活用している世代となります。そして、何よりも個人の自己表現を重視する世代であることも特徴となっています。

社員研修の学習環境にもテクノロジーを取り入れる

Z世代はテクノロジーに慣れ親しんでいる年代あり、新しい情報を迅速に吸収する能力に優れています。したがって、それに対応した研修方法を取り入れると、社員研修の効果が高まります。そのためには、研修に新たなプラットフォームを導入することが大切です。

例えば、研修プログラムにオンライン学習プラットフォームやインタラクティブなコンテンツを活用して、マイペースで学習できる環境を提供するとよいでしょう。Z世代の新人たちは、大学生の頃から、このような環境に慣れ親しんでいるからです。

社員研修で対面によるコミュニケーションを重視する

しかし、その一方で、Z世代は対面によるコミュニケーションも渇望しているので、対面学習と組み合わせることも大切です。Z世代は意外に社交的で協調性に優れている側面も持ち合わせています。上司や先輩、同僚との対面によるコミュニケーションも望んでいます。

対面学習においても、新人研修のプログラムには、グループワークやロールプレイングなどを大幅に取り入れることが大切です。これらの活動を通じて、コミュニケーションスキルや協調性をさらに高めるようにします。講義だけだと単調で、Z世代を引き付けることが困難です。

フィードバックを与えて仲間と一緒に成長できるようにする

協調性

Z世代は、自己成長に対して積極的な姿勢を持っています。それゆえ、Z世代を対象とした社員研修においては、講師や他のメンバーからのフィードバックをきちんと与える機会を設定することが大切です。Z世代はわかりやすい指導を望んでいるからです。

また、Z世代は社会性や協調性を重視するため、評価をするときは透明性を確保して、公明正大になるように心掛けます。評価基準を公正にした上で、個人指導だけではなく、できる限り仲間と協調して組織の目標やビジョンを目指せるように導くようにします。

社員研修でもワークライフバランスについて学ばせる

Z世代のもうひとつの特徴は、仕事に偏重することなく、仕事とプライベートのバランスを重視することです。これまで以上に、フレキシブルな働き方を望む社員も多いです。企業は、Z世代に合わせて、このような時代に適した働き方の環境を提供しなければなりません。

新人研修などを行う上でも、フレキシブルな勤務形態や、リモートワーキングを選択できる働き方を前提として、どのように仕事の成果を高めるかという方法について学習させるようにします。ワークライフバランスを考慮した仕事の仕方を提案することが大切です。

社員研修においてサイバーシティやインクルージョンを重視する

Z世代は、サイバーシティやインクルージョンに敏感な世代です。社員研修においても、これらの概念を尊重します。ちなみに、ダイバーシティとは、多様性のことです。人種、性別など、様々な個人の属性の違いが受け入れられている状態を示します。

インクルージョンとは、包括、包含包摂などの意味です。ビジネスにおいては、企業内すべての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍できている状態を示します。Z世代はサイバーシティやインクルージョンを軽視する会社には定着しないことを認識してください。

多様性(ダイバーシティ)
社員研修で多様性(ダイバーシティ)の扱いは|社員研修ドットコム

社員研修で多様性(ダイバーシティ)の扱いはどのようにすればよいのでしょうか?社員研修も社会の価値観の変遷に応じて、変化させていくことが大切です。現代の社員研修において、多様性(ダイバーシティ)の尊重は ...

続きを見る

長期的に育成するための社員研修プログラムを作成する

先にも述べましたが、Z世代は、自己成長に対して積極的な姿勢を持ち、自己実現に関心が高く、スキルアップやキャリアアップに真剣に取り組む傾向が強いです。Z世代と聞くと、漠然とチャラいイメージを持っているかもしれませんが、意外と真面目な一面もあるのです。

したがって、Z世代を対象とした新人研修の終了後にも、継続的なサポートを実施することが大切です。長期的に育成するための社員研修プログラムを作成して、フォロー研修を実施することはもちろん、メンタリングやカウンセリングも実施するとよいでしょう。

まとめ

今回は、Z世代を取り上げてみました。Z世代は、既に会社の職場の中にも存在していますし、ここ最近の新入社員もZ世代ということになります。世代だけでひとくくりにすることはできませんが、特徴があることも確かです。

新人研修や新入社員研修などの社員研修を実施するに当たっては、できる限りZ世代の特徴に対応した研修内容や研修手法を取り入れて実施することが大切です。そのほうが効果をあげやすいからです。

Z世代の特徴は、テクノロジーに慣れ親しんでいること、意外に対面によるコミュニケーションを求めていること、自己表現が上手で自己成長を望んでいること、ワークライフバランスを大切にしていること、多様な価値観を受け入れること、環境問題を重視していることなどです。

Z世代を対象とした社員研修カリキュラムは、バランスを取って組み立てるようにします。例えば、オンラインに偏ることなく、オンライン研修と対面研修を組み合わせる方法を工夫します。

Z世代に対しては、一人ひとりを尊重してあげることも大切です。俺の言うことを黙って聞けというような旧式の上司は、まったく受け入れられないです。男女間の差別にたいしても敏感なので、すべて平等に扱うように注意します。

もちろん、これらの事項はZ世代に限らず、全世代で注意すべきことなのですが、実際にはこれくらいなら構わないのではないかと考える上司も多く、企業内で世代ギャップが生じていることも多いのです。

新入社員研修以外の研修についても触れておきたいと思います。例えば、プレゼンテーション研修などを実施する場合に、経験年数ごとにグループを組んで実施するほうがよいか、経験年数はバラバラに集めて実施したほうがよいか、質問を受けることがあります。

これに対する回答は、できる限り経験年数はバラバラに集めてくださいとお願いします。なぜならば、過去の研修の講師を担当した経験から見て、そのほうが研修効果が高まるからです。

その理由は、例えば、プレゼンテーション資料を作るセンスやスキルは、Z世代と呼ばれるような若い人のほうが優れています。したがって、これらのセンスやスキルに関しては、ベテランが若手に学ぶことになります。

それに対して、プレゼンテーションで話を組み立てたり、質問を想定して答える能力などは、ベテランのほうが優れていることが多いです。これらの点については、若手がベテランから学びます。

もちろん個人差がありますが、大きく見て、世代ごとの持つ強みを、別の世代に伝えて、相乗効果を高めることは、企業にとって非常に重要なことです。社員研修においても、このような場を設けることは、大いに意義があると考えます。

いつまでたっても、過去と同じようなワンパターンの社員研修を繰り返している会社は、Z世代という切り口から、これまでの社員研修のあり方を見直してみてはいかがでしょうか?そうすることで、新たな社員研修のあり方が見えてくるはずです。

社員研修とは
社員研修とは?様々な観点から簡単にわかりやすく解説|社員研修ドットコム

社員研修とは?どんな意義があるのでしょうか?何のためにやるのでしょうか?どのように実施すれば効果があがるのでしょうか?ここでは、様々な観点から社員研修について簡単にわかりやすく解説していきたいと思いま ...

続きを見る