社員研修の課題と解決方法を考える｜社員研修ドットコム

社員研修の課題と解決方法についてご説明します。社員研修を実施するに当たって、どんな課題が予測できるでしょうか？そして、その課題はどのように解決すればよいのでしょうか？経営者や人事部長は事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。

社員研修の課題と解決方法を考える

社員研修の課題と解決方法について、7つの項目に分けてご説明したいと思います。

社員研修の内容選定と設計を自社に最適に行う

社員研修は、企業の目標と戦略に合致しており、社員の知識やスキルを向上させることが重要です。それゆえ、社員研修の最重要な課題は、社員研修プログラムを現状の課題やニーズに対応させて、具体的な目標を設定することです。

それを実現するためには、従業員の現状の知識やスキルのレベルを評価し、何を優先的に学ばせればよいかを特定します。そして、様々な研修テーマを比較検討して、優先順位をつけて、研修プログラムを設計するようにします。

社員研修の最も効率的な実施方法を決める

社員研修を実施する場合に、研修時間、研修場所、研修スタイルなどの面で課題が生じることがあります。社員の業務スケジュールや地理的な制約が生じたり、学習意欲の違いなどです。それらを考慮する必要があります。

このような課題の解決方法としては、まず対面、オンライン、ハイブリッドなど柔軟な研修フォーマットを提供することがあげられます。社員が自分に適した学習スタイルで学ぶことにより、学習効率が高まります。

社員研修の費用の確保と予算管理をする

社員研修を実施するに際して、資金確保と予算管理は常に発生する課題です。評判の高い講師を招いて、良質な社員研修を実施するためには、相当な費用が掛かることを覚悟する必要があります。

それでも社員研修を実施するためには、経営者が人材育成に関して並々ならぬ意欲を持ち続けることが重要です。そして、社員研修の効果を最大にするように努力することで、コストパフォーマンスを高めます。

社員研修に対する社員のモチベーションを高める

社員研修の大きな課題の１つに、社員の社員研修に対するモチベーションの低さがあります。社員が社員研修への参加を拒んだり、研修内容への関心や取り組みが低い場合には、新たな知識やスキルの習得が困難になる可能性があります。

この問題の解決策は、研修内容を常にブラッシュアップして、実務に直結した役立つ内容にすることが前提となります。そして、社員に研修の目的や参加することの利点を明確に伝えるようにします。

社員研修の効果測定とフィードバックを行う

社員研修を実施したが、現場で役立ったかどうか定かでないという課題を耳にします。このような課題が生じる原因は、研修をやりっぱなしで、効果測定やフィードバックが行われていないことにあります。

解決方法としては、研修の最後に宿題を与えておき、成果物やテストによって研修内容の習得度合いを確認することが考えられます。また、フォローアップ研修を実施して、研修後のパフォーマンスを発表させることも効果があります。

社員研修の効果を持続させる仕組みを作る

社員研修を実施した直後はモチベーションが高まるのですが、一定時間を経過すると、結局もとに戻ってしまうという課題があります。これは社員研修が単発で行われたときによく生じる課題です。

これを解決するためには、企業としての研修体系を整えておき、持続的かつ段階的に上昇していくような研修プログラムを用意しておくことが大切です。研修は、前回の学習内容が次回の学習に生かせるように組むことがポイントとなります。

企業全体として社員研修を支える風土を形成する

社員研修を最大限に生かすことができない要因としては、企業全体で社員研修をサポートする企業風土がないことが考えられます。例えば、社員研修の内容を上司が把握していないために、研修で学んだことを実務に生かせないケースがあります。

この解決方法としては、経営者や部門長などが、積極的にオブザーバーとして社員研修に参加することです。わずかな時間でも社員研修に参加して、参加メンバーに声をかけることが大切です。資料には必ず目を通して、研修内容の全体を理解するようにします。

まとめ

社員研修を実施したけれど、思っていたほどの成果があがらなかったという社長や人事部長もいらっしゃるかと思います。社員研修は思いつきで、なおかつ単発で実施しても、それほどの効果は期待できません。

社員研修で成果を得るためには、社員研修を実施する前に、あらかじめ生じるであろう課題を予測して、解決方法をシミュレーションしておくことが大切です。きちんとした準備をして実施すれば、必ず効果を実感できるはずです。

もし、自社内で事前準備ができない場合には、外部の専門家に相談するのがよいと思います。社員レベルの診断から、社員研修プログラムの作成、社員研修の実施までトータル的なサポートが受けられます。