社員研修でアサーティブ研修を実施するときの研修内容|社員研修ドットコム

社員研修でアサーティブ研修を実施するときの研修内容についてご説明します。アサーティブは相手を尊重しながらも、きちんと自己主張をするためのスキルのことです。謙虚、遠慮がちと言われる日本のビジネスマンが、ぜひとも身につける必要があるスキルです。

社員研修でアサーティブ研修を実施するときの研修内容

アサーティブ

社員研修でアサーティブをテーマに研修を実施するときの研修内容について、7項目に分けて詳しくご説明します。

アサーティブ研修でアサーティブの基本概念を教える

アサーティブ研修では、最初にアサーティブの基本概念を教えます。アサーティブとは、他人の権利や感情も尊重しつつ、自分の権利や感情をしっかりと相手に伝えるコミュニケーションスタイルです。アサーティブは、日本のビジネスマンを変革するのに不可欠なスキルです。

研修内容としては、アサーティブとは何か?から始めて、具体的な事例やシナリオを通じて、アサーティブの基本的な理念や重要性について教えます。アサーティブを身につけることで、他者との円滑な関係を保ちながら、自己主張できる人になることを目指します。

アサーティブ研修でアサーティブな態度について教える

アサーティブ研修では、アサーティブな態度について教えます。アサーティブな態度は、ひとことで言えば、自己肯定感を高めることでもたらされます。自己肯定感こそ、アサーティブのキーワードです。そのためには、ポジティブな自己イメージを形成することが重要です。

研修内容としては、自分の強みやこれまでの成果を振り返るワークショップを行うなどして、自己評価の練習の機会を与えます。また、ネガティブな自己評価を払拭し、ポジティブな自己イメージを構築する方法も学びます。これにより自分に対して自信を持てるようになります。

アサーティブ研修でコミュニケーションスキルを教える

アサーティブ研修では、コミュニケーションスキルを教えます。なぜならば、相手を尊重しながら、自己主張するためには、高度なコミュニケーションスキルをマスターすることが不可欠だからです。常に相手の気持ちを考えながら、コミュニケーションを図ることが大切です。

研修内容としては、明確な発話や適切な言葉遣い、声のトーン、ボディランゲージなどコミュニケーションに必要な要素について教えます。さらに、具体的なフレーズや言い回しを通じて、どのようにして自分の意見や要求を明確に伝えればよいかを実践的に学びます。

アサーティブ研修で自己主張する方法について教える

自己主張

アサーティブ研修では、自己主張する方法について教えます。自己主張とは、簡単に言うと、相手の立場に立ち、相手の考えを理解した上で、相手とのバランスを保ちつつ、自分の意見をしっかりと述べるスキルのことです。アサーティブでは、バランス感覚が重要なのです。

研修内容としては、ケーススタディやロールプレイング、シミュレーションなどを通じて、他者の意見や要求に対して、自己主張をする際に、いかにして相手を尊重しながらも、効果的に自己主張を行えるかを検討します。そのための具体的なフレーズやタクティクスを学びます。

アサーティブ研修で意見の違いや批判に対する対処法を教える

アサーティブ研修では、意見の違いや批判に対する対処法を教えます。なぜならば、アサーティブなコミュニケーションは、相手と意見が対立したり、相手から批判を受けたときにこそ、必要となるスキルだからです。相手に対して、適切な反応や対処ができなければなりません。

研修内容としては、他者からの反対意見や批判的なフィードバックを受けた際に、感情的にならず冷静に対応する方法を学びます。そして、こちらからの積極的な質問や共感を通じて、対話を建設的に導くスキルを養います。その上で、しっかり反論できる方法を検討します。

アサーティブ研修でネガティブな感情のコントロールを教える

アサーティブ研修では、ネガティブな感情のコントロールのやり方を教えます。相手を尊重しながら、自己主張するためには、できる限り感情の起伏を抑えて、常に冷静に対処する必要があるからです。一時的な感情にまかせで議論をすることは、絶対に避けなければなりません。

研修内容としては、感情が高ぶるような状況でも、冷静に対処するためのストレス管理やリラックス法を学びます。相手が感情的になっている場合でも、こちらは怒りや焦りといったネガティブな感情を抑えつつ、クリアなコミュニケーションを維持する方法を練習します。

アサーティブ研修でクリティカルリスニングを教える

アサーティブ研修では、クリティカルリスニングを教えます。ビジネスにおけるクリティカルリスニングとは、「検証しながら聴く」という意味です。つまり、相手の言葉から話の本当の真意は何なのかを分析して、それが合っているかどうかを検証しながら聴くということです。

研修内容としては、相手の言葉だけでなく、声のトーンやボディランゲージなども注意深く見守りながら、相手の話を聴く方法を教えます。そして、相手に対して適切なフィードバックや返答を提供するためのスキルを学び、相手の意図や感情をより深く理解する方法を学びます。

社員研修でアサーティブ研修を実施するメリット

社員研修でアサーティブをテーマに研修を実施することにより得られるメリットを、主要な5ポイントに絞ってご説明します。

戦略的方針を明確化して徹底することができる

アサーティブなコミュニケーションは、組織の戦略や方針を明確に理解し、他者に伝達する力を強化します。これにより、組織全体が共通の目標に向かって協力しやすくなります。

意思決定プロセスが効率化する

アサーティブな社員は、自分の意見をはっきりと述べることができるため、意思決定プロセスが迅速かつ効果的に進行します。これが競争の激しいビジネス環境での迅速な対応を可能にし、戦略の実行力を向上させます。

変革への柔軟な対応が可能になる

アサーティブなコミュニケーション能力は、変化や新しいアイディアに対する柔軟性を促進します。社員がオープンに情報を共有し、適切なフィードバックを提供できる環境が整うことで、組織は市場の変動に対応しやすくなります。

リーダーシップの展開が図れる

アサーティブなリーダーシップは、企業戦略を推進し、組織を指導する能力を高めます。リーダーが自分のビジョンを明確に伝え、部下とのコミュニケーションが円滑に行われることで、組織全体が戦略的目標に集中しやすくなります。

ビジョンの共有と組織文化の確立が促進される

アサーティブなコミュニケーションは、組織のビジョンや文化を明確に社員に伝える手段となります。社員が組織の目的や価値観を共有し、それに基づいて行動することで、組織全体が一体となり、共通の目標達成に向けて協力することができます。

まとめ

1989年に、石原慎太郎と盛田昭夫の共著で出版された、【「NO(ノー)」と言える日本】という書籍がベストセラーになりました。この本の主旨は、外交において、特に米国に対して、断るべき点ははっきり「NO」と言おうということでした。

そして、このときに流行った言葉が、「NOと言えない日本人」でした。日本人は、欧米人に比べて、自らの反対意見をあいまいにしたまま、相手に同調してしまう傾向があるという点が問題視されたのです。

残念ながら、大なり小なり、この傾向は今でも続いているようです。日本という島国で育った環境が、対立よりも和を重んじるという風潮を生んだのでしょうか?

現代のビジネス社会では、生き馬の目を抜くような厳しい戦いが繰り広げられています。このような状況の中、欧米人などとの海外取引はもちろん、国内取引においても、自己主張すべき点は、明確に相手に伝えることが、これまで以上に重要になっています。

このようなときに、注目を集めたのが、アサーティブです。繰り返しになりますが、アサーティブは相手を尊重しながらも、きちんと自己主張をするためのスキルのことです。これこそ、日本人のビジネスマンが身につけなければならない必須のスキルだと思います。

それゆえ、社員研修においても、アサーティブ研修への要望が高まっています。経営者や役員をはじめとして、全社員に学んでいただきたい研修テーマであると考えます。

アサーティブ研修の内容は、アサーティブの基本概念、アサーティブな態度、コミュニケーションスキル、自己主張する方法、意見の違いや批判に対する対処法、ネガティブな感情のコントロール、クリティカルリスニングなどです。

アサーティブなアプローチは、ビジネス環境での成功に向けた重要な要素であり、効果的なコミュニケーションと相互作用を促進します。

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