社員研修でメンター研修を実施するときの研修内容についてご説明します。新入社員の短期間での離職率が増加しています。新人の定着率を高めるために、メンターの役割が重要になっています。優秀なメンターを育成することで、新人の離職率の低下と早期戦略化が実現します。
社員研修でメンター研修を実施するときの研修内容

社員研修でメンターをテーマに実施するときの研修内容について、7項目に分けて詳しくご説明します。
メンター研修でメンタリングの基本概念を教える
メンター研修では、最初にメンタリングの基本概念を教えます。指導者をメンター、指導を受ける人をメンティーと言います。そして、メンターがメンティーに指導することをメンタリングと言います。まず、メンターとメンティーの関係性を理解することが大切です。
研修内容としては、メンタリングの目的、メンターの役割、メンターとメンティの関係性、メンタリングの異なるアプローチスタイルなどを教えます。そして、メンタリングにおいて、メンターとメンティーが期待値を共有化して、共通の基盤を築くことの重要性を学びます。
メンター研修でコミュニケーションスキルを教える
メンター研修では、コミュニケーションスキルを教えます。なぜならば、効果的なメンタリングを行うためには、メンターとメンティーとの良好なコミュニケーションを保つことが不可欠だからです。コミュニケーションスキルの向上は、メンタリングの基盤となります。
研修内容としては、メンターからメンティーに対しての、適切なタイミングでのフィードバックの提供、適切な質問のスキル、聴取力の向上の実施方法を重点的に学びます。これらを学ぶことにより、メンターとメンティーとの間の円滑なコミュニケーションが可能となります。
メンター研修で目標設定と進捗管理の方法を教える
メンター研修では、目標設定と進捗管理の方法教えます。なぜならば、メンターがメンティーの成長をサポートするためには、適切な目標の設定と、目標達成に向けての進捗管理をすることが不可欠だからです。メンターはメンティーに、進捗度合いに応じたサポートをします。
研修内容としては、具体的な目標の設定方法、達成可能なステップへの分解、進捗の定期的な確認と評価方法などを学びます。メンターとメンティーが目標および目標へ向かうプロセスを共有化することにより、共に成果を高めるための活動をすることの意義を理解させます。
メンター研修でパフォーマンス評価と改善について教える

メンター研修では、パフォーマンス評価と改善について教えます。なぜならば、メンタリングにおいては、メンティーの現状の能力を評価した上で、能力向上を支援しなければならないからです。そのためには、パフォーマンス評価のスキルと改善するためのスキルが必要です。
研修内容としては、適切な評価基準の設定、フィードバックの提供方法、具体的なスキル改善アクションのアドバイスの仕方などを学びます。参加メンバーは、メンターとして、どのように指導すればメンティーが改善方法を理解するのかを具体的に検討します。
メンター研修でメンティがチームに融合する方法を教える
メンター研修では、メンティーがチームに融合する方法を教えます。なぜならば、メンターはメンティを個別に指導するだけではなく、メンティーを組織やチームに適させて、融合するためのサポートもしなければならないからです。チームの一員として育てることが大切です。
研修内容としては、企業組織の文化や、価値観を共有するための方法などについて教えます。そして、メンティーにチーム内での適切な役割を持たせて、貢献させるための指導方法を学びます。これらを効果的に行うことにより、メンティーを無理なくチームに融合させます。
メンター研修で倫理とプロフェッショナリズムを教える
社員研修では、倫理とプロフェッショナリズムを教えます。なぜならば、メンターはメンティの模範となる必要があるからです。そのために有用な要素が、倫理的な行動を取ることと、プロフェッショナリズムを示すことです。他人を指導することで、自らも成長するのです。
研修内容としては、倫理的な行動やコンプライアンスに即した行動の重要性と、そのような行動を取るための留意点について教えます。また、プロフェッショナリズムとは何かを深掘りして、どのようにすればメンティに倫理とプロフェッショナリズムを示せるかを検討します。
メンター研修で問題解決手法とコーチングを教える
メンター研修では、問題解決手法とコーチングを教えます。メンターは、メンティが直面するであろう様々な問題を解決して、メンティが成長するのをサポートするのが役割です。そのためには、まずメンター自信が、問題解決手法を身につけておかなければなりません。
研修内容としては、問題解決に当たっては、すぐに解決策を教えるのではなく、メンティーが自ら問題解決をできるように導いていくことの重要性を教えます。そのために役立つスキルがコーチングです。メンターは、事前にコーチングスキルを身につけておく必要があります。
まとめ
冒頭でも述べましたが、かなりの手間と費用をかけて獲得した新入社員が3年以内という短期間で離職するケースが増えています。これは、企業にとって大きな課題となっています。
その理由には、期待していた仕事と違った、職場環境になじめない、成長の機会が与えられない、など様々な要因があります。個々の離職者によっても理由が違うと思われます。
企業としては、働きやすい環境を整備して、できるだけ早く仕事や職場環境に慣れてもらうことが大切です。そして、何か問題が生じたときに、相談できる先輩がいることが、離職を留まらせるのに効果があります。
このような状況の中で、メンター制度を導入する企業が多くなってきました。しかし、制度を作っただけでは意味がないので、優秀なメンターを育成することが大切です。
もし、メンターの質が低ければ、メンティは、そのレベルの低いメンターのことを真似てしまうかもしれません。また、メンターに反発して離職してしまうなど、逆効果になってしまう可能性さえあります。そのために、メンター研修の需要が高まっています。
メンター研修の内容は、メンター基本概念の理解、コミュニケーション、目標設定、パフォーマンス評価、成長支援、チームへの融合、倫理、問題解決能力、コーチングまで、幅広いスキルと知識で構成されます。
これにより、メンターがメンティーの成長を効果的にサポートすることができ、企業の発展に貢献することが期待できます。メンターはメンティーを指導することで、自分自身の成長も図れる点も、メンター研修のメリットの1つです。
もちろん、メンターがメンティーを効果的に指導するだけでは、離職の根本的な解決には不十分です。経営者や役員は、メンターからメンティーの抱える問題について、定期的にヒアリングをして、企業全体の課題を抽出し、職場環境の改善に取り組むことが重要です。
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